私が尊敬して止まない唄い屋・清木場俊介
そんな漢の中の漢、清木場俊介の曲について語ります。
第2回は『クサレ...俺』
人生に迷ったなら、この曲を聴け!
清木場俊介 『クサレ…俺』とは?
この曲を聴いたのは、今から12年前に発売されたライブDVD『まだまだ!オッサン少年の旅』が最初です。
ギターを掻き鳴らす姿が何ともロックでカッコいい!!
そしてあの印象的なイントロのソロですが、発表当初はギターが弾いていました。
CDの音源はサックスに変更されています。
この曲は清木場曰く「ツアー中に新潟でできた」とのことで、初めて披露したのがこのツアーです。
その後アルバム『ROCKIN' THE DOOR』に収録されました。
ちなみにこの『ROCKIN' THE DOOR』からはavexから離れビクターへと移籍しています。
このアルバムを境に清木場の楽曲がガラッと変わり、より男臭いロックになりました。
個人の感想です。
この記事の作成中に気が付いたのですが、発表当時は「クサレ…俺」の「…」がなかったんですね。
「…」がある アルバム『ROCKIN' THE DOOR』
「…」がない 『まだまだ!オッサン少年の旅』
同じコードをひたすら繰り返す、曲としては非常にシンプルな作りながらも、どこまでも広がっていくような世界観と、どこまでも貫いてくる閉塞感、無力感なども同時に感じてしまう強烈な曲です。
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清木場俊介 クサレ…俺
「愛」を語るのならば 僕が「愛」の意味を知ろう
「夢」を語るのならば 一緒に「夢」を見よう
「幸せ」と呼ぶならば それを分け合えばいい
僕たちは一人じゃない!
仲間の皆さんはお気づきだと思いますが、この「愛」「夢」「幸せ」という言葉。
英語にすると、「LOVE」「DREAM」「HAPPINESS」です。
それぞれの頭文字を並べると「LDH」となります。
そうです!
「LDH」なんですよね。
今や超巨大アーティスト事務所となったLDH、HIROさんが社長を務め、「EXILE」「三代目J Soul Brothers」など人気アーティストが所属しています。
そもそも「LDH」の原点は、EXILEのオリジナルメンバーである6人が50万円ずつ出資して設立した会社が元となっています。
そこにはもちろん清木場も出資していますので、LDHの初期メンバーということにもなります。
そんな清木場がLDHを離れavexを離れ、いよいよ何も後ろ盾がなくなった時にリリースしたのが『ROCKIN' THE DOOR』であり、『クサレ…俺』なんです。
そう思って聴いてみると、また聴こえ方が変わってくるかもしれません。
話が逸れましたが、この楽曲は清木場の苦悩や葛藤が嫌というほど伝わってきます。
涙がこぼれぬように… 天を睨み… 食いしばり…。
程度の大きさはどうであれ、生きている限り人は悩み続けます。
愛とは何か、幸せとは何か。
そんな答えのない抽象的で主観的なことにさえ、私たちは正解を求めてしまいます。
「お金があれば幸せ」「結婚すれば幸せ」
本当にそうでしょうか。
お金があっても幸福感がない人もいるでしょうし、結婚して不幸になる人もいます。
お金がなくたって幸せと思う人もいますし、結婚せず独身を貫いても幸せな人だっています。
そんな主観的な概念である「幸せ」を人と比べて測ってしまう人が多く、それも全て「正解主義」という悪しき風習があるからです。
しかしこの非合理的な行動こそが、人間であり個性なのです。
まぁややこしい事は置いておいて、世の中には悩みを吹き飛ばしてくれる曲は多いです。
とにかく前向きで「上を向いて歩こう」的な曲はたくさんあります。
前回に紹介した『今。』もポジティブな楽曲です。
しかしこの『クサレ…俺』はそうではありません。
どちらかというと、「悩みに寄り添ってくれる」と表現したほうが正しいかもしれません。
どんな人にも悩みがある、それを改めて知ることにより「私も頑張ろう!」と思えるわけです。
オススメのライブ映像
勝手に私がオススメするライブ映像。
『クサレ…俺』のオススメライブ映像は、
『LIVE HOUSE TOUR 2017 ONE ROAD』
ライブハウスツアーなだけあってロックな曲オンリーで構成されているライブですが、異常なまでの盛り上がりです。
とくに本編終盤の『JACKROSE』『Fighting Man』『Truth』などは熱狂的です。
そしてアンコール一曲目が『クサレ…俺』なのですが、これがまた鬼気迫る表情で唄いあげるわけです。
しかしトラブルが。
先ほど紹介した最後のフレーズ
「『愛』を語るのならば〜」のところの歌詞を間違えてしまいます。
その間違いを誤魔化すのが普通のアーティストですが、清木場は咄嗟に「もう一回」と言います。
もちろん演奏は続いています。
しかしそれを聴いたバンドメンバーが驚くほどスムーズに対応します。
さすがプロ、と驚かされました。
そして清木場自身、この曲のこのフレーズに対する想いのようなものも伝わってきます。
まさに『ベストライブ』と言えるのではないでしょうか。
あなたの5分を私にください。
ということで、清木場俊介の「クサレ…俺」について語りました。
第2回目にして、シングル曲ではなくアルバム曲と少しマニアックになってしまいました。
ぜひあなたの5分を私にください。
と言いたいところではありますが、5分では終わらない長い曲なので、8分ぐらいください。
騙されたと思って聴いてください。
人生が変わるとは言いません。
ただ一瞬でも「僕たちは一人じゃない!」と思ってもらえれば幸いです。