ともふみ備忘録

元日ナレ生が演技理論とスケッチャーズを語る。

キャパ500人のホールで芝居をした話④ 稽古!稽古!!そしてトラブル!!!

f:id:reborn-change:20200831190402j:plain

私のキャリアで最大の舞台、京都にある市民ホールでの商業舞台に出演した話です。

 

私は全く芝居の経験がない状態で、日本ナレーション演技研究所に入所しました。

私が23歳の時のことです。

 

 

詳しくはコチラ!

www.tomofumiblog.info

 

第三話はコチラ!

www.tomofumiblog.info

 

 

舞台の稽古は難しい

さて、配役が決まり本格的に舞台の稽古が始まります。

 

当然ながら恒例の台本を覚えるという作業が待っています。

 

ですが私の役はそれほど多くセリフがあるわけではないので、そこまで苦労することはありませんでした。

 

ですが問題は演出です。

 

今回の演出をしてくださる方が、これがどうも個性的。

 

ノブ風に言うと

 

「クセがすごい!」

 

事務所に所属している俳優たちは慣れているそうですが、私は何分初めてなもので、これが結構戸惑いました。

 

どうクセ強なのかというと、基本的に捌けない。そして暗転しない。

 

常に板の上にいながら、出番がない時はアンサンブルとして舞台を彩る役割を果たします。

 

気の抜けるタイミングが本当に少なく、かなり高い集中力を求められます。

 

もちろんそれらの演出、動き、役割を把握しなければならないので、これが非常に大変な作業でした。

 

演出家に言われた衝撃的な一言

セリフを上手く喋ろうと思うと、滑舌を意識するところから始まります。

 

そうすると私のような声優の養成所あがりの人は、すぐに「外郎売」へと走ります。

 

原点にして頂点。

 

「外郎売」をやることによって基本を思い出し、今一度初心に戻って発生を見直そうと思いました。

 

しかし件の演出家にこう言われました。

 

「セリフの練習をすればいい。外郎売を上手く言えても意味がない。自分のセリフを上手く言えるようになればそれでいい。」

 

 これには正直衝撃を受けました。

 

それと同時に「それもそうやな」とも思いました。

 

もちろん基礎練習は死ぬほど大事です。

外郎売に意味がないと言っているわけではありません。

 

これはあくまで、「基礎ができていることが前提」の話です。

 

そんな1ヶ月2ヶ月で滑舌が劇的によくなることなんてありませんよね?

それなのに外郎売をするよりか、自分が言うセリフを上手く言えることだけ考えればよかったんです。

 

そう思うと自分がやるべきことがすぐにわかりました。

 

熱く語ってくれた大先輩

私が役柄的に最も絡みが多いのが、今回出演する中で最もキャリアが凄く、最も有名な方でした。

そんな人に大初心者役者が挑むわけですから、私として非常に不安だったわけです。

 

しかし一度、帰り道を共にする機会がありました。

 

私はチャンスと思って色々な質問をしました。

 

大先輩は私に、ありのままを教えてくれました。

 

「このままでは厳しい。」

「もっと感情的になる役だ。」

「パッションが足りない。」

「もっと考えなければいけない。」

 

 もちろん技術的なことも沢山教えてくれました。

 

本当に有難いんですが、逆にそれがプレッシャーでもありました。

 

相手は関西演劇界の大御所。

ラジオやテレビでレギュラーを持っているほどの方なんです。

 

その人目当てで多くの関係者が見にこられるほどの方。

 

そんな人とやりとりをするのですから、注目されるわけなんです。

 

震えが止まらんとです。

 

消えた共演者

ある日のこと、グループラインに一通の長文がきました。

 

何やら学習障害やら記憶障害やら何やらありました。

 

顔が醜いのにすいませんとか。

 

そして

 

出演できません。迷惑をおかけしました。 

 

と言って一方的にやめていきました。

 

その人は私と同じ日にオーディションを受けて合格した数少ない仲間でした。

 

それが突然、自分は迷惑をかけるから辞めると言って消えました。

 

いやいやいや、辞める方が迷惑やろ・・・

 

と誰もが思いましたが、残念ながら音信普通に。

 

すでにフライヤーも出来上がって配り始めていたので、それも作り直し。

 

不幸中の幸いというか、その人の役は一部分で出てくる先生役だったので、そこまで影響はありませんでした。

 

その辞めた人の穴を埋める為、事務所から一人声がかかりすぐに穴は埋まりました。

 

ちなみに主催者の方にも、一つも連絡がなく、また相談もなくいきなりグループラインに投下したようです。

主催者はそのことに一番憤慨していましたが。

 

しかしこんなこともあるんだな〜と驚きました。

 

せっかくオーディションを受けて、合格して、大舞台に立てるのに。

勝手な思い込みや被害妄想でそれを手放すなんて。

 

と私は思いましたが、その人が何を思ってそういった決断を下したのかはわかりません。

 

人が多くなれば、それだけ色々な人がいるものです。

個性が集まれば、このようなことも起こりうるのかもしれません。

 

色々覚悟を決めるいい機会になりました。

 

皆さんも絶対にこれだけはしてはいけませんよ!!!

 

続く!