私のキャリアで最大の舞台、京都にある市民ホールでの商業舞台に出演した話です。
私は全く芝居の経験がない状態で、日本ナレーション演技研究所に入所しました。
私が23歳の時のことです。
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顔合わせ
さて、宣材写真も撮り終わりいよいよ1回目の稽古がやってきます。
いったいどんな人が主演なんだろうか・・・とか、何人ぐらい出演するのだろうか・・・とか、色々な思いを持って稽古場へGO!
いかんせん、私には演技経験が他の人と比べて圧倒的に少ない為、稽古についていけるのか、足を引っ張らないかと不安でいっぱいでした。
そもそもの前提として、この舞台はとある芸能事務所が主催の舞台です。
つまり芸能事務所の内部オーディションが行われ、その後私たち一般オーディションが行われました。
なので所属タレントはプロです。
そしてオーディションで受かった人たちも、劇団であったり他事務所に所属しているプロたちなんですね。
そして私はというと、当時はもはやただのベーシスト。
演技の稽古はしていましたが、実践的な経験は皆無。
ヤレヤレですよ。
しかももちろん、初日から本読みがあります。
事前に台本は受け取っていましたが、役が決まっていないので練習のしようもありません。
何度も何度も繰り返し読みました。
約2時間分の台本を延々と繰り返し読んでいました。
私が準備出来たのはそれだけです。
さてついに最初の顔合わせ。
人数は全員で31人。
中には関西演劇界の超大物の姿も・・・。
正直震えあがりました。
この中でやっていけるのかと・・・。
初めは自己紹介から。
意外と若い人が多いというのが第一印象でした。
また舞台経験のない人もチラホラと。
中には私と同じように普段はミュージシャンをしているという方も。
初めての本読み
顔合わせも終わり、主催者の挨拶も終わりました。
いよいよ初めての本読みです。
ここで初めてわかったのですが、極一部の役以外、キャスティングが決まっていませんでした。
これはチャンスと言わんばかりにアピールするしかありません。
与えられた役で、できる限りのことをしました。
だがしかし、最後まで終わって一人ずつ演出家からのダメ出しが・・・。
りゅ「何を言っているかわからない。それではホールの一番後ろのお客さんには届かない。」
なんとまぁ、私の日ナレ基礎科で培った技術は、プロの現場では全く通用しませんでした。
稽古後に演出家の方に詳しく話を聞いてみると、どうやら母音が弱いとのことです。
それを解決する為には、口を大きく使うこと。
小手先の発音ではなく、しっかり口を開いて一音一音しっかり遠くへ飛ばす意識が必要だと教えてくれました。
これを早い段階で聞くことができたのが非常に良かったです。
だがしかし、評価された点も。
まずボリュームは出ているということ。
滑舌はあまりよくないが、しっかり発音さえすれば、声のボリュームは出ているので問題がないということです。
そしてもう一つが、音域が広いということです。
低い音から高い音まで出ているので、これは役者として大きな武器になると言ってもらえました。
なので私が意識したのが、とにかくはっきり発音すること、これに尽きます。
とにかく食らいつく
その後もしばらく本読みが続きました。
その度に私を含め大半のキャストは役を取っ替え引っ替えで演じていきます。
それを演出家や脚本家が見定め、キャスティングしていきます。
つまり今こそが真のオーディション。
ここで結果を出せば私にも役が回ってくるという希望があったので、とにかくがむしゃらにやりました。
そして吸収できることは吸収し、苦手ながらも他の役者とコミュニケーションを取ることに努めました。
敢えて芝居経験がほとんどないということを言いまくったので、皆さん本当に優しく舞台のノウハウや技術を教えてくれました。
これには感謝しかありません。
そうやってしばらく本読みを繰り返し、台本の推敲を繰り返し、徐々に形になっていきます。
内容が難しい
今回の舞台のテーマは実在した、とある日本人経営者のお話です。
その人が企業した会社は、日本に住んでいれば絶対に知っている会社です。
というか日本に住んでいなくても知っている会社です。
それぐらい有名な超弩級大会社の創設者のお話なのです。
時代は1900年頃、時代背景や当時の産業、世界情勢など舞台に携わる者として学ぶべきことが山のようにありました。
しかしこれらを知らずして、誰が芝居を出来ましょうか。
ということで本やネット、動画などで様々な知識を得ることが出来ました。
それは今でも大いに役立っています。
そうやって私は周りの人の助けを得ながら、負けないように出来ることをとにかく考えて実行しました。
今思えば、この時ってとても楽しかったように思います。
続く!
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