ともふみ備忘録

元日ナレ生が演技理論とスケッチャーズを語る。

【衝撃】日ナレ講師の本気!

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 何も知らない人に何を教わるのか。

 

私たちは師匠からどのように吸収するのか。

 

本物になりたければ、本物を知らなければならない。

 

 

 

いざブチギレ、しかし・・・ 

さて台本を覚え、レッスンも徐々に本格的になってきます。

毎週のように通しで台本をやっていき、先生のダメ出しを受け次週に繋げるといった形でした。

 

台本は菊池寛作の『父帰る』

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しかしここで問題なのが、「ブチギレ」られないということです。

 

前回にも記しましたが、私は今まで激昂したことがありませんでした。

ですが今回の台本では、沸々と怒りのバロメーターが上がり、そして爆発するという演技が求められます。

 

静かに怒りを押さえつけるように、軽蔑する父に言葉を投げつけます。

そして家族に宥められるも我慢できず激怒、しかし最後は実に父親への想いもあり、ある決断をするわけです。

台本を普通に読むとそう解釈できますし、先生もそのような演技を求めてきます。

 

しかしこれが非常に難しい!

今でも上手く出来る自信がありません・・・

 

変に押し殺したような強い声を出そうとしても技術がないので、細くて汚い声しか出ません。

 

そもそもこの時点で、まだどこか声だけで演技しようとしていたのです。

身体が怒りを表現していないのに、声が怒りに満ちるわけがありません。

 

声で身体が動くわけではありません。

身体から声が発せられるのです。

 

つまり「怒った」声を出すためには「怒った」身体で発声しなければいけません。

「怒った」身体というのはポーズとかそういうものではなく、顔の表情であったり力の入り方だったり複合的な要素が必要です。

 

それは演技未経験の方でも何となく理解出来ると思います。

それが出来るから声優になることができ、第一線で活躍できるのです。

 

これに気づくのにたぶん2年ぐらいかかりました(笑)

 

だけどもレッスンは進み、基礎科ではあるものの、やはり一定水準以上の演技は求められます。

何より先生にアピールしなければいけません。

そしてアピールするのは、何も講師だけではありません。

 

時々いらっしゃる事務局の方にもアピールが必要です。

 

迫る発表会

日ナレのレッスンを受けていると、時々事務局の方が偵察にきます。

それは事前に告知されますので、それまでに芝居を完成させなければいけません。

 

『父帰る』をいかにしてよく見せるか、同じ班の仲間たちと試行錯誤を繰り返します。

時にはレッスン前に集まって練習したりもしました。

 

そういった点では真面目な人たちと同じグループになれたので、ラッキーだったと思います。

そうやってレッスンを重ねていくわけですが、どうしてもあの問題が立ちはだかります。

 

それが例の「みんな同じ問題」です。

 

3グループあったのですが、どこかのグループが高評価を得られると、他のグループもその芝居に寄ってくるのです。

 

例えば、私がこのタイミングで我慢できずにブチギレて立ち上がり父にすごい剣幕で迫るという演技が褒められたとします。

 

そうなると他の班の人が、ほぼ同じタイミングで同じことをするのです。

それが必ずしも悪ではありません。私も良いと思った他の人の演技をパクったりしていました。

 

しかし結果的に私のオリジナリティが消滅してしまい、どのグループも代わり映えのしないお芝居になってしまいます

 

かと言って私にそんなに演技のバリエーションがあるわけでもないので、それの一点張りになってしまい、埋もれてしまうのです。

 

これにはもう一つ理由があり、先生自身の中で芝居の正解があるので、ダメ出しがそれに準じて行われます。

そのダメ出しによって同じ芝居に誘導されてしまう、という悪循環に陥ります。

 

先生による演技

ある日、ひょんな流れから先生がお芝居をすることになりました。

演じるのは主人公である「賢一郎」。

私が様々な試行錯誤を繰り返しても、それでも全く答えが見つからずにいた役です。

 

これが正直、衝撃を受けました。

私たちと同じことをしているのに、全くの別物なのです。

 

これが現役のプロの役者の実力か・・・と思い震えました。

 

そしてこう思いました。

 

僕の目指すべき場所はここだ。

 

思わず涙しそうになるほど、賢一郎の苦悩と後悔、怒りと苦しみが伝わってくるのです。

 

大きなアクションをしているわけでも、特別大きな声を出しているわけでもありません。

だけどそれは、明らかに賢一郎でした。

それも台本を見ながらの一発勝負でです。

現場で求めらるのはこのレベルかと、思い知らされました。

 

日ナレに通うかどうか悩んでいるあなた、日ナレの講師に師事を仰いで間違いありません。

教えることの上手い下手はあるかと思いますが、おそらくどの方も実力は超一流です。

 

だからこそ言葉ではなく見て盗めます。

どの講師の方も実演してくれるのかわかりませんが、プロの役者を間近で見られるのは本当に貴重です。

 

見て盗む、でも何か違う

一つの正解を見せられた私たちは、当然それに近づこうとします。

頭の中では先生と同じ芝居をしています。

ですが同じようにはいきません。

 

ここで日ナレの最も注意すべき問題に直面しました。

 

それが、録画・録音ができないという問題です。

 

出来れば自分の芝居を見て客観的に分析したいのですが、それができません。

なのでレッスン終わりに先生に個人的に聞きに言ったり、友人に評価を聞いたりするしかありませんでした。

 

ここさえクリア出来ればもっと飛躍的に伸びると思うのですが、日ナレも商売。

そうそうレッスン内容を録画させてはくれません。

 

これから日ナレに通うという方、ここだけはどうしようもないので、芝居中にいかに自分を客観視できるかが求められます。

そしてダメ出しを聞き、それをメモするなり頭に叩き込むなりするしかありません。

 

これは正直慣れしかないと思います。

芝居に慣れる、台本に慣れることで心に余裕が生まれ、自分の動きや相手の動きを観察することができます。

 

それか録画できる環境、例えば小さな劇団などで芝居の稽古を受けてみるのもいいでしょう。

ワークショップなども探せばいくらでもやってます。

今のご時世では少ないかもしれませんが・・・。

 

とにかく慣れるしかないのです!

 

続く!

前回はこちら!

 

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